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2022/01/02 14:31

2021年11月30日の朝にその瞬間は訪れた。


履いていたシューズに穴が空き、シューズを変えてついでにムーブまで変えて臨んだトライ。
下部のムーブはすでに自動化しており後半の未知のシークエンスをこなし最後のガバを押させた時には
心の底から声が出た。

この岩の頂点に立つことができたこと、4年間憧れ続けた課題を登れたことからか自然と涙が溢れ
見守ってくれていた仲間たちの目の前で声を出して泣いた。
クライミングを初めて7年が経ったが泣くほどのクライミングは今までしたことがなかった。

その課題に初めて出会ったのは4年前。
THE NORTH FACEのアスリートでもある中嶋 徹くんが初登した海沿いにある四角い岩で通称「トウフ」と言われる
右のカンテライン。

海面にむき出しになっているスラブカンテを登る。

初めてトライしたのは徹くんが登ってから一年後の年末だったと記憶している。
きっかけは単純でとてもカッコいいから。
そしてこんな課題が誰にも触れられず挑戦者を待っていることに何故かトライせずにはいられなかった。

初めてトライした時から中間部までの解決はできていた。
がそこからが長かった。

慣れないカンテムーブはもちろん、海沿いの強く吹き付ける風、潮による滑りなど
さまざまな状況が整わないとベストなクライミングに望めない。

マットが吹き飛ばされるほどの風が吹く日はもちろんバランシーなシークエンスをこなすにも
煽られて思うようにはいかないのだ。

自分がこの課題と向き合い始めた頃はまだ第2登が出ておらず、トライする人すらいなかった。
1年前のトライ時には一緒にセッションしていたイサムが第2登をし今回のツアーではDKさん、ションも登れてこの課題は
4人のクライマーに登られていた。

自分も早く登りきりたいという気持ちからナイトにもつれ込み決めれるかと思いきや
その日のトライでは登ることができなかった。

ここからまでは初めてトライした時にできていたのだけどこの先は全くの未知だった。
結局この日にやっていたムーブで登り切れると思っていたがもっと良いムーブが出てきて完登に至ったのだからクライミングは
難しく奥が深い。

このムーブでは自分のリーチなども考えるとかなり動きが制限されよりバランシーなムーブを求めらることになる。
この日はこのハイポイントが出せるも、気持ちや時間の制限から敗退してしまう。

翌日の天気は風が強く、時折マットが吹き飛ぶくらいの風がトウフ岩を横切る。
だけどこの日は何故か心が穏やかで、焦りもなく完登できるタイミングをじっと待つ様に狙えていた。

一緒にセッションしていたKAJIさんのムーブが一番良いということでトライしてみることになり
その前のトライで穴が空いたシューズの代替えに履き替えトライした。
もちろんこのトライで登れるとは本人も思っていなかった。
予想以上にムーブがよく昨日までのハイポイントをあっさり越え最後の足が決まった時には
もう登れることが頭の中ではわかったいた。


最後のリップ取りで一声あげ、マントルを返し岩の真ん中でうずくまり泣いた。
この課題完登までの色々な思いがめぐりしばらくの間、動けなかった。


間違いなくクライミング人生の中で一番思いがあり、良いクライミングができた瞬間だった。
前にも書いたことがあったが鹿児島に移住してからあまり自分の思うクライミングができてなかった分本当に
嬉しくしかも初登者である徹くんの前で登れたこと、大好きなクライミング仲間にそのクライミングを見届けてもらえたことが
何より嬉しかった。みんなの応援があったから登れた。本当にありがとう。

これだからクライミングはやめらないんだよなぁ。
さて、次の目標を決めて鹿児島の残り少ないシーズンも楽しんでいかないと!


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NAGAYAMA

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